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貴女をお守りします。ずっと、傍で……
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てな訳でまだまだ続くこの小説。

一体何処まで行くのか……このボカロ小説。





 
 
 デュエルはこの間発売したデュエルディスク遊●Verを使うぜ。一メートル離れて、デュエルを行なうぜ。
 ……これで負ければ拙い、何か、リンに災いが起こる。うん、てか多分それ確定ね。このデュエル、負ける訳には行かないぜ……久しぶりにオレのファンデッキが火を噴くぜ……
「マスター……えーと……」
「まぁ何とかなるだろう? これが終わったらとっとと帰るぞ。晩飯も食ってないんだからな」
「え、あ、はい」
 リンを抱えたまま、オレの手によってミクは後ろに下がる。――もう、此処からは男同士の戦いだ。オタクって言うのはな、男の戦いでもゲームで、室内なんだよ……ああ、呪われた宿命だぜ。
「てゆーか、なんでカードゲーム?」
 リンの後ろからの言葉に、オレは兎に角答える事にする。
「……だって、こいつじゃ、無理だろ……カード以外」
 その体系じゃあ、なー。それに納得したのか、リンはああ、とか勝手に納得してミクの後ろに下がった。
「失礼な! これでも中学時代は野球部だったんだぞ!」
 賢吾の方に視線を向けると、ホント、と返って来た。成る程、それなりに運動は出来ると云う訳か? っつても野球限定だけどな。奇遇だけどよ、オレも中学時代は野球部なんだよバカヤロー。
 さてと、もう良いだろうが雑談は。兎に角、互いのデッキをシャッフル――と、言いたい所なんだけどよ、このデュエルディスクつけたままだと、シャッフルし難いんだよな……賢吾、オレのデッキを頼むわ。
 自分のデッキは他人にシャッフルしてもらうのが礼儀だぜ、後は、デュエルディスクにデッキをセット。ライフポイントは八〇〇〇に指定!
『デュエル!』
 後ろではミクの横に移動する賢吾。どうやらオレの手札を見る様である。
「ミクちゃんはカードゲームとか知らない?」
「あ、はい……」
「リンも知らないー」
「今時珍しいな……ま、俺達みたいなオタクがするゲームの一つだな。カードの束にはキャラクターとか、モンスターとかの絵柄が描いてあって、攻撃力とか、守備力、時には効果を使って戦うゲームだよ」
 ……賢吾はなにやらミクとリンにカードゲームの説明をしている様である。おい、二人に妙な知識吹き込むなよ。その二人にはオタクじゃなくて、無垢な、美少女でいて貰いたいからな! って何考えてるんだ、オレ。
 兎に角、オレのターンっ!
「あ、ずるいぞ!」
「何言ってんだ! この遊●王カードは、オレのターンっ! って言った方が先攻なんだよ!」
 そうそう、そう決まってんだよ。……さて、どのカードにするか……オレのファンデッキに勝てるかな……?
「フィールド魔法、『天●の聖域』を配置! そして、『コーリ●グ・ノヴァ』を召喚! 更に、リバースカードを二枚セットして……ターンエンドだっ!」
 ……まぁ一ターン目はこんなもんだろ。『大●』なんて使われた日にはリバースカードも全部なくなっちまうけど、そうなったら次の手だ。
 後ろではギャラリーがなにやら解説やら、見ているやらをしている。
「そうか……観光、お前そのデッキを使うのか……本気だな」
 おうよ、こんなヤツにリンを渡してたまるかよ。
 おらおら、次はお前のターンだぜ!
「俺のターン! ……手札から、『ト●ード・イン』を使用! 手札の☆8のカードを墓地に送って、カードを二枚ドローする! そして、カードを守備表示でセット。もう一つ、リバースカードをセットして、ターンエンドだ」
 ……行き成りドロー加速かよ……。まぁいいぜ、このカードゲームはどれだけドローして、必要なカードを引き寄せて、相手をねじ伏せるかだ。コイツ、中々解かってんじゃねーか。さて、オレのターンだな。
 ドロー! ……相手カードは守備表示か、これだとわざと『コーリ●グ・ノヴァ』を行かせて死んで能力発動と云う訳には行かないか……兎に角、今は別の行動を取る事にするぜ。この、制作費一万円以上を費やしているこのデッキで、負ける訳には行かないぜ。
「オレは永続魔法『神の●城-ヴァルハラ』を発動する!」
「な、何ッ! それは今相当レートが上がっていると云うレアカードッ!」
「ふふ、二千円だして漸く一枚手に入ったぜ! このカードを、オレは三枚デッキに入れている!」
「く、くそ! だがどれだけカードを積もうと、俺のデッキには勝てないぜ!」
 ……ふん、寝言は寝てから言うんだな。オレのターンは終了だ!
「俺のターン! ……ふふ……ははははははッ!」
 あん?
「俺の勝ちは決まったな!」
「何!?」
 コイツ……何のカードを持ってやがる……
 
「『封印されしエグ●ディア』だって」
 
 ――その正体は、リンが後ろに行く事によって普通に明らかになった。そうか、リン、ご苦労。
「何―――ッ!」
 ……で? リン、パーツは幾つ揃ってる?
「四つー」
「了解。オレのターン……『手●抹殺』!」
「のぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」
 
 
 
 ……結局下らない寄り道だったな。あの後、『エグ●ディア』を失ったアイツは成す術も無く、オレのザ・ワールドによってぶっ飛ばされた。全く本当に下らない寄り道だった。
「楽しかったよー」
 リンはそんな事言っていた。まぁ確かにオレも楽しかったけどさ、正直負けたらトンでも無い事になっていたと思うと、な、気が気じゃなかったぜ。
 そういえば、と思った話だが……結局寝る為の布団の事をすっかり忘れていたぜ。さぁて、どうしたものかなぁ。オレが床で寝るかぁ? でもそうするとミクがうるさいんだよな、「マスターはゆっくり休んでくれないと私が困ります!」と云うのがミクの言い分だ。だからオレは大丈夫だってのに……
 ――明日は日曜日だし、バ●スピと、シン●ンジャー、ディ●イドに、フ●ッシュと……色々と見るもの山ずみなんだよなぁ……午前中は無理だな。明日は午後から布団を買いに行こう。安ければ八〇〇〇円ぐらいで買えるだろうし……まだ、金あるよな? ATM。
 そんなこんだで、そのまま家に戻る前に、近くのファストフード店でハンバーガーを買って、家に戻った。
 家に入ると、兎に角、リンの買った服を仕舞う必要がある。……下着とかも入っているからな、オレはやら無いぞ。ミク、頼む。
「あ、はい、マスター・ミオ」
 ふぅ……じゃあ暫らくオレは外に出てるよ。終わったら呼んでくれ。
 はい、と言って、ミクは部屋の扉を閉めた。――これから女の子が二人になるのか……穏やかじゃねぇーぞこのやろー……どうしたら良いんだろうなぁ。でも、リンは養うってオレ決めたし……
 こりゃ、バイトをしないと拙いな。
「マスター・ミオ、終わりました」
「あいよ」
 扉を開けると……
「おにーちゃん!」
「じゃすとぉッ!」
 リンが飛びついて来た! 死ぬ! 殺される! ……そういえば、ミクもそうだけど、この二人アンドロイドと言いつつもそこまで重くないよな。って、そんな事を考える前に、オレは今リンに押し倒されている状態なんだが……
「えへへー」
「えへへー、じゃない。頼む、退いてくれ、オレの理性が壊れるから……な?」
「やだ。だって今日はおにーちゃんと一緒に寝るんだもん!」
 ……新手のナンパか!? 逆ナンパなのか!? てか一緒に寝るって……! ダメダメ! 不純異性交遊オトーさん認めませんよぉ!
 ミクも何とか言ってやってくれ!
「……え、あの……私も、マスター・ミオと一緒に……」
 ――駄目だ……ミクに言われると、オレは駄目だ……。駄目なオレを許してくれ……
 こうして、オレは欲望に耐え切れずに、二人に挟まれる状態で眠る事になった。
 
          ◆
 
 にゃんにゃーん……猫のほしーっ。流星にまったーがーてー……
「どわぁ!」
 ……何か、見てはいけない様な夢をオレは見た気がする……携帯電話を見ると、まだ時刻は一時半。寝始めてからまだ二時間しか経過していない。まだミクも寝てるし、リンも――
「あれ? リン?」
 立ち上がると、リンが部屋に居る様子が無い。何処行ったんだ? ……兎に角、オレは家の扉を開いて外に出る。と、そこにはパジャマ姿で外を眺めているリンが居た。何やってんだよ……六月っても、夜は寒いんだぞ。
 着ていたジャージの上着をリンの肩に掛けると、横に行く。――我ながらクサイ行動だな。
「何やってんだよ」
「……おにーちゃん……」
「寒いんだぞ。それに、時間を考えろ」
 ったく、もぉ、心配させやがって。部屋に居ないと感じた時、一瞬出て行ったのかと思って吃驚したぞ。
「ごめんなさい……でも……」
 ? なんだ? 何かあるのか? 外に。
「――実は私、双子として発明された機体なの」
 ――大方予想してたけどさ、若しかして、少年型だろ?
「なんで解ったの? 若しかしておにーちゃん超能力者!?」
「いやいや……まぁこの時間軸じゃあな、リンと同じ顔したキャラクターが居るんだよ。それにな、双子の少年が居てなぁ。
 それで、何で此処に居るんだ?」
 話反れたぞ、元はこっちが本命だろうが。
「私、そっちの方の機体を探したいの?」
「は? だって――」
「そっちの方の機体も、私と一緒に搬送されたから、若しかしたらこの時間に居ると思う。センサーが壊れているから解らないけど……」
 でもあの公園にゃリン以外に落っこちて来なかったしな……まさか別の場所に落っこちたとか? でもそうなると、あの公園に落ちる可能性ってどんなもんなんだ? ミクが落ちて来たのも、リンが落ちて来たのも、あの公園だった訳だし……
「あの公園に行けば……わかると思う」
 ――成る程、今回の事件は、この剣の出番は無さそうだな……安心したぜ。人探しなら打って付けの人物が居るからな。
 オレはポケットの携帯電話に登録されている男の番号を眺めて、そう心で呟いた。
 
 

               to be continued......
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