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貴女をお守りします。ずっと、傍で……
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同時多発雪路。誕生日計画――それは六角坊 様率いる最強の雪路軍団による麗しき桂雪路の誕生日をお祝いする宴である。

さぁ、宴は始まる。

彼女は青春を自らが両親と妹の為に捧げた。
彼女は運命から逃げなかった。
彼女は……何時までもくじけることを知らなかった。

■■■

なんて、六角坊 様のサイトのあれに惹かれて格好良く決めてみました。
同時多発と云うことですが、同時ではありません。遅れました。
まぁ、依頼もされていない自発的なものですけどね。

桂雪路 御誕生日おめでとう御座います!

伊澄さんのときもこうすればよかったんですけどね……
取り敢えず、同時多発と云う事で小説の案を考えていたんですけど、結局今日には完成せず……

と云う事で今月いっぱいの不定期連載として書きます。

今日はその一弾目。

イラストを描こうと思ったんですけど思うように描けなかったので小説に急遽しました。
それでは、どうぞ。






 
 
 はるか昔に思ったことがある。
 死にたいと思ったことがある。絶望に打ちのめされ、それこそ、今直ぐにでもこの手首を切り、死んでしまおうと思った事がある。凍死しかけた記憶もある。もう、生きる気力も失った……
〝――死んでしまおう〟
 その少女は疲れ果てた体に鞭を打ってその様な物騒な事を考えながら歩いていた。……無論、少女は生きる気力はある。まだ生きていたい。自らが妹も居る。こんな所で死にたくは無い。そう思う。
 だと云うのに付きまとうのは常に死と云う概念のみ。それ以外の概念は無い。生きたいと云う概念は常に死と云う概念の二の次だ。生きると云うモノが何より少女にとって大切だと云うのに、その概念は死の二の次と云う矛盾――
 少女には莫大な借金があった。それは自らの借金ではない、自らの両親が少女とその妹に押し付けた借金であった。……だが、別段少女はその両親を怨む事は無かった。不思議と憎悪の念は無かったのである。
 走り出す。少女に安息の地は無いといえる。彼女には常に危険が付きまとっている。両親が借金をしたのが、運が悪くも、法で裁けるが、相手をするには性質が悪い人間であった。
 壁に背中を密着させ、少女は見た。矢張り少女の予想通り、敵は三人、自らを付けて来たのであろう。
「……全く、しぶといわね……」
 隙を見て道を横切った。運よく相手は少女を視る事は無かった。故に少女はそのまま走り逃げる事が出来た。
 ちょろいもん――少女は不敵な笑みを浮かべてそう心で呟いた。この様な生活が続くうちに、少女の清楚な感情は邪魔になり、別の人格が芽生え始めてきていた。それが幸いしているのであるが……
 走り続け、息が切れる頃合に、少女は一つの公園に辿り着いた。
 そこが、少女とその妹の宿であり、我が家でもあった。その公園の一角、生い茂る草と草の間から見えるのは、一つのダンボールで出来た家。人が一人漸く入れる大きさであり、その家の中に少女の妹が居た。
「おかえり、雪路お姉ちゃん!」
「……ただいま。ヒナ……」
 頭を撫でてやる。絶望的な状況の中、目の前にいる少女の妹、桂ヒナギクは笑顔を絶やさない。それが少女、桂雪路の唯一の救いであった。
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無題
遅くなりましたが、小説を拝見させていただきました。
雪路の誕生日祝いをありがとうございます。
続きが楽しみです。
私もそのうち書きます(笑)。
六角坊 2008/11/17(Mon)21:46:03 編集
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