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貴女をお守りします。ずっと、傍で……
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まだまだ続くよ。


そもそもこの作品はシリアスじゃなくて……平和なボカロ共同生活を書くのであって――

もぉ、いいや。








 
 
 フルで突入!
 てかマジで突入! ドンピシャだった! 丁度その場所は何か、すげー、豪華な部屋で、しかも丁度目の前に人見さんが存在していると云うまさにドンピシャだった。ひゃっほう! オレの運と勘はこれで当分使えねーな!
 ――と、目の前に居るのは人見さんだけじゃない。
「ミク! レン!」
「マスター……! ご無事でしたか!」
「リン!」
「レン!」
 ……丁度同時に突入したのか、それとも一部始終を見ていたのかはしらねーけど、これアニメかゲームだったらスゲー良いシーンじゃね? 味方ktkr! 見たいな?
 そんな事を考えつつ、突入したオレとリンは、その場に存在している人見さんがオルトソードを掲げている光景を見た。……アレ? 若しかして……拙い?
 冗談じゃね! オレはリンを抱えて、今まで信じられないほどの速度で走って、ミクとレンに抱き着いて伏せさせると、上からオレが被さる様な形になった。本当にそれは一瞬の様な出来事で、オレでも本当に自分がやったのか解らねーほど……
 途端、爆破音と眩しい白い光が――うぉっ!
 
 ずどーん。
 
 それは本当に、マンガとかゲーム見たいな効果音だった。重い、鈍い、妙な音。いや解っている、爆破音だろ? それくらい、解っているんだよ。伊達にゲームばっかりやってねーよ……
 下に居る奴らを眺める。――大丈夫か?
「う、うん」
「はい、マスター……それより何が……」
 オレにもワカンネ。でも一つだけ解ってんのは、爆発したって事かな……オレの背中に存在している壊れた扉を下ろして、立ち上がる。この扉がガードしてくれたみたいだな、今日だけは巨大な扉に感謝感謝。
 煙に塗れて景色なんて良く見えねー……でも何とか目を凝らして見て見ると、そこには、オルトソードを抱えて、何かを呟いている人見さんの姿は見えた。
 どうなってんだ、アレ……。まさか、爆発させたのって、人見さんって事か!?
「……しゃれになんねーぞ。若しかして今までの不満爆発ってやつか!?」
 んな考えをしながら――奇しくも、コイツは後からになって当たってる事を知るんだけどな――オレは頭を掻く。さて、どうして止めたものか。このままだと黒田刑事の仕事が増えそうだ……本当に首が飛ぶかもな……
「縁起でもない事を言うなよ……本当に跳ぶかも知れないだろうが……」
「あ、居たんですか?」
「爆発に応じてな。全く、派手にやってくれたな」
「いや、オレじゃないですし」
 知ってますよ、犯人はアイツです。
「んなこたぁ、解ってんだよ。オレだって、お前の持ってるオルなんちゃらソードがどんな力を持っているかぐらいは解ってるつもりさ。――あれもその類なんだろ?」
 まぁ、そうなりますね。どうしてこうなったのかは解りかねますけど、本人に訊こうにもこうなると何も解りませんねー。
 そりゃそうか……さて、本当にどうするか……。と、思った所で、オレの隣に存在している瓦礫から、一人のおっさんが現れた。――やべ、頭から血ィ流れてるぞ……黒田刑事、救護班とか居ないんですか?
「居る訳ないだろ」
 ですよね。そもそもこんな事になるなんて思っても見ませんでしたよね。
「爆破するとは思わなかったさ」
 だな。オレも思わない。
 で、このおっさんは何者なのか……
「……私は、人見の父親だ」
「――は?」
 ――って事は?
「き、桐島さんッ!?」
 黒田刑事が敬礼をする。あー、そういや、捜索願を出したんだったね。てか何で顔知らないんですか?
「依頼をしたのは母親の方だったからな……本人と顔を合わせるのは初めてだ……」
 小声でそう言った。
「――くそ、結局、お前等の捜査がもう少し早ければよかったんだ! それとキサマ!」
 ……はぃ? オレの事?
「そうだ! お前、人見に何を吹き込んだ!」
「知るか! ――つかてんめー、人に尋ねる態度それかよ! ガキだからっても礼儀があるだろうが礼儀がッ!」
「――ナンセンスだ。何故私がキサマの様な人間に礼儀を払わなければならない!」
「んだとぉ……」
「おいやめろ! 観光くん!」
 このヤロ、言わせて置けば!
 オレは黒田刑事に引かれながらも、こう言い放つ。言わなきゃ収まんねーっ!
「そんなんだから、人見さんは……人見さんは出て行ったんだよ!」
 ――暫らくの間があった後、おっさんの顔が見る見る青褪めて行く事が見て取れた。イタイとこ突かれたか!? ざまぁっ!
 一方の後ろでオレを押さえている黒田刑事の顔も青くなって行く。流石に拙い事言ったからな……それでも後悔なんかするかよ!
「人を馬鹿にすんのも大概にしろ! この成金。世の中なぁ、お前の様になろうとしてもなれねー人間も居るし、お前の知らない世界がいっぱいあるんだよ! コンピュータの株? そんなもんにばっかに目ェ付けやがって、他のもん見ろ! 戦場にでも行け!」
「……おいおい、お前いっちょ前に言うなァ……」
「いいじゃねーかよ、黒田刑事。だって本当の事だろ?」
 あー、言いたい事言ったらスッキリしたぁ!
 ……さて、と……行きますか。
「何処へだ?」
 黒田刑事が微笑しながら問うた――解ってるくせに……
「人見さんを止めようかなぁって。だってこれで止めたらヒーローだぜ?」
「言っとくが、勲章も出ないぞー」
「要らないよ、そんなもん大した事ないだろ?」
「まぁな。そんな事言ったら俺達は事件があるたびに勲章貰ってるさ」
 ――ふぅ―――――――ミク?
「あ、はい……」
「皆逃げて逃げろよな……」
「はい、マスター」
 手の平を目の前に差し出す――やっぱり出ないか……丸腰で行きそうだ。だけどさ、不思議と恐怖心は無いんだ……
「行って来る」
 背中見せた方がカッコイイだろ?
 
 
          ×          ×
 
 
 ―――――――――――――ユルサナイ。
 ―――――――――――コロシテヤル。
 ―――――――――コワシテヤル。
 イシキノナカニコンザイシテイルセカイヲウツシテゲンショウトシテバンブツヲリョウガシツクススベヲシッテイルワレノテニソンザイシテイルおるとそーどヲツカエバコノヤシキヒトツヲコワスコトナドタヤスイコトナンダダレガワタシヲトメヨウトイウノカダレモワタシヲトメルコトハデキナイコトハゼッタイノヒツゼントイウ肯定――
 ハカイシロ。
 ハカイシロ。
 ハカイシロ。
 ……支配した、世界、これ、現実、黒い、世界、
「……」
 虚ろ、瞳、視界、破壊、眼球、異常、
 真名、明かせ、自ら、存在、自身、存在、
「――ッ」
 
     ■■■
 
 ははぁ……どうやらオルトソードってそう云う仕組みなのもあるのね。随分と面倒な……
 今の話を聞く限り、あのオルトソードには昔のアンドロイドのシステムがインストールされていると……じゃあMEIKOね、オレ命名。それが人見さんの心理の不安定に直結して、不完全な形で表に出て来て居ると――
 OK、レンきゅん?
「大丈夫。多分、そうだから」
 レンからの言葉を聞いて納得。そうか、って事はオレのオルトソードにも居ると考えるんだよなぁ――そうすれば、先週のあの事件の意識の喪失と記憶の欠落の理由がすげー納得行く。多分、KAITOだな、うん、オレ命名。
 さぁて、そのKAITO(仮名)を一体どうやって呼び覚ますかナァ…………ショック療法? まさか! そんなんで出て来たら、苦労しない、うん。
 手の平には重量は無い。オルトソードはぜんっぜん出て来ない。
 この中で説得しに行くのか……? さっきカッコイイ事言って出て来たけど、今冷静に考えて見ると……
「おにーちゃん……マスターを……お願いします……」
 ――よし、オレ頑張る。
 死なない程度に。
 
 

                    to be continued......
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